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鹿児島の箏(琴)・三味線和楽器教室:桐の音楽院

こんにちは。桐の音楽院(きりのねがくいん)です。鹿児島を中心に活動している箏や三味線の会です。お稽古や尺八や他和楽器との合奏、演奏活動などなど。お問い合わせはお気軽に♪

6月6日は“お稽古の日”だから「風姿花伝」を紐解いてみよう!

6月6日は“お稽古の日”だから「風姿花伝」を紐解いてみよう

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6歳の6月6日は“お稽古”を始めるにとても良い日取りだとされてます。お稽古繋がりで、「邦楽の日」「楽器の日」にも制定されてます。


室町時代に能を大成した世阿弥がかいた風姿花伝には年齢にあったお稽古の在り方、心得が記されてます。


七歳のお稽古心得

・七歳をもって稽古の開始の歳とする。

・自然とやり始めたことの中に、得意な演技があるはずだから、本人の好きなようにやらせるように。
・「よき」「悪しき」をこちらから厳しく指導してはいけない
・芸を好きにさせ、やる気を伸ばすには、強く注意してはいけない


十二、三歳のお稽古心得

・合わせる事が出来るようになり演技にも自覚がでる年齢なので、いろいろな演目をおしえるのがよい
・稚児姿は何をやってもかわいらしい。ただこの花は本物の花ではなく、その時限りのものである。
・この時期の稽古は魅力を発揮しつつも、基本技術、型をしっかり習得せねばならない

十七、八のお稽古心得

・少年期の声を失い、姿のかわいらしさもなくなり、今までのやり方が通用しなくなるのでやる気を失う時期である
・肉体的な不安定さをたとえ笑われても、芸を捨てないとの強い意志が必要

二十四、五歳のお稽古心得

・一生の芸が確定する初期段階、年齢の充実に応じた大人の芸がうまれでる源
・花が一時的にあったとしても、初心なのだから奢ってはならない
・自分の芸の程度を見極め、工夫して自分を理解しなさい

三十四、五歳のお稽古心得

・この年頃の芸は絶頂期の境目
・「花」をきわめてなければ、四十歳以降芸は下がっていく。この時期の未熟の証拠。
・この絶頂期に自重し、過去の舞台を振り返り、未来の芸の在り方を考える時。


四十四、五歳のお稽古心得

・この年頃から芸の在り方は全くかわっていくだろう
・手のこんだ芸ではなく、年齢相応のものを楽々と無理なく。控えめに。
・この年頃までなくならない魅力が「本物の花」である
・己自身をしり、「脇の為手」を育成すること


五十有余

・本当に奥義に達した名人なら、芸の魅力がのこる
・真に会得した「花」は枯れても、散らずにのこるのである


これを読んで考える事

体力のいる能のお稽古、そして平均寿命が今より短い室町時代のことであるので、5歳から15歳程付け足して考えればいいのではないかと思います(あくまで私感+希望)。それを差し引いても、納得な心得。世阿弥のこの言葉を心のどこかにおいて、お稽古を積み重ねていきたいですね。

「稽古」の本来の意味

ちなみに「稽古」の“稽”は“考える”の意味。もともとの意味は『書物を読んで昔の事を考え、モノの道理を学ぶこと』です。
なるほど時代は違うけれど、世阿弥が書いたこの書物も時代を超えて、今私達が成すべきことを知るためにはとても大事な事のように思います。

 

風姿花伝はこちら

 

風姿花伝・三道 現代語訳付き (角川ソフィア)

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 各出版社から出ておりますが、こちらは解説もあり、とっつきやすいかと思います。最近古典は”角川ソフィア”にお世話になることが多いです。これからこのシリーズも一つ一つ読んでいきたいです。