【質問】箏の糸について
箏の糸って?
箏は丸太から切り出した木に糸をかけたシンプルな楽器です。糸は未来永劫かけっぱなしではなく、弾き倒して糸が伸びきってしまう(もちろん切れてしまうこともある)と音は断然悪くなってしまうので、本番前あるいは定期的に糸締めを楽器屋さんにお願いします。
現在主につかわれているのが、絹糸 と 強力テトロン糸。
絹糸について
音は絹の方が柔らかく渋めのびやか、古典主体の先生方は絹が多いように思われます。私の家にある楽器も昔は何面か絹糸をつかっておりました。ただとても切れやすく、練習量の多い方だと一日何回もきれてしまうそう。また蚕から糸になるまでの労力もかかるため、価格帯もテトロンに比べると高価になってしまいます。
テトロン糸について
テトロンは丈夫、音は明るくキラキラ系。私は18のテトロン製常盤強力箏糸特選でしめてもらってます。現在ではこちらが主流になっているかと思います。合成繊維として生まれたナイロン糸からテトロン糸、そして現在の強力テトロン糸とそれぞれ改良を重ねて今にいたります。強力テトロンは、瞬間的な伸びに対応できるため、左手での押手や厚手の爪にも耐えられる強さが可能になりました。
いつ糸締めすればよいのか?
-
音の伸びがなくなった時。
-
弾き切れした時。練習してて糸がほつれた場合は、先に切ってしまった方がよいかもしれません。そのまま練習してると、ばちこんっと手にあたってしまうかも。いたいですよー(笑)
糸締めはする人によって、同じ楽器でも全然違った音になったりもします。自分の出したい音、自分の爪音、楽器の性質、楽曲の趣向などとのもろもろの相性があるとも思います。最終的には好みの問題でもあり、、、それぞれの師匠様方と相談してきめるのがよいかなと思います。
-----------------
※2005年記事にしたものを加筆訂正いたしました。何か間違いや他のご意見などありましたら是非ご教授くださいね。