【質問】コト、琴、箏って違いはあるのですか??
【質問】コト、琴、箏って違いはあるのですか??
そう、前々から私たち邦楽に携わる人間にとっては、表記に頭をなやませるところ。
【答え】アリマス!!実は全部違う楽器のことをさしてます!!
私たちがよく目にする楽器の「こと」は「琴」という漢字を当てはめてます。が、この「琴」という楽器はちょっと違う楽器のことだったります。さらに言えば、「コト」も「箏」も全部違う楽器のことです。
では順をおっていきます。
私たちが現在通常つかってる”こと”はどれ??
これは「箏」
呼び方も「こと」です。じゃあ、私たちが通常つかってる漢字の「琴」はどんな楽器なの??と思いますよね。
「琴」はこれ!
これは中国の七弦琴になります。画像がなかったので以下URLからおかりしてきました。有難うございます。謝謝。
「箏」と「琴」の違いは?
では私から質問。この二つの画像をみて何が違うとお思いでしょうか?
「柱」がその違いになります。「箏」には”柱”がありますね。「琴」には”柱”がありません。
ただ・・・(これがさらにややこしげ)例外がありまして、和琴のように柱はあるのに、「琴」の漢字を当てはめてるものもあります。
(↑これ和琴)
この情報はさらっとスルーしてください(笑)
じゃあ、「コト」は??
今では、”コト”というのは13絃の箏をさしますが、古代では”コト”というのは弦楽器の総称でした。ですので、”箏”も”琴”も”琵琶”も”コト”。源氏物語のなかでは、『箏のコト』『琴のコト』『琵琶のコト』という呼び名でそれぞれを区別しています。今の言葉でいえば、『箏という楽器(コト)』という感じですね。
コトコトコトコト、といっぱいでてきて、ちょっとこんがらがった方のために復習。
まとめ
コト:古代において、全ての弦楽器を指す総称名。
琴:柱を使用しないタイプの細長共鳴胴に糸をはったもの(但し”和琴”など例外有)
箏:音の高低を柱で調整する細長共鳴胴に糸をはったもの(現在メジャーに使われてるのがこれです。)
個人的なつぶやき
邦楽器をやってる人達ではなんとな~く認識されてるこの事実ですが、一般的にはまだまだ「箏」の認知度がひくいのが実情。この漢字をつかうと『そう??ショウ??って読むの??よく見るタイプのおことなの?』などなど聞き返されるのが常。ですので、桐の音楽院での広告などでは「琴」を使ったりもしてます。
毎回毎回、この漢字問題にはちょっと頭をひねったり、都度担当の方に説明したりもするのですが・・・・。今現在では、「わかればどっちでもよい!!!」という個人的見解にいたってます(笑)。
ですが、学術的に研究されてる方からしたら「とんでもない!!!」というご意見もあるでしょうし・・悩むところです。他の皆様方はどうしてるんだろう。ちょっと気になります。もしご意見ありましたら、ご教授くださいね。