モンテッソーリやらシュタイナーやらの話
最近幼児教育についての本をたくさん読んでいます。
最近元気な兄妹が来ていて、まず楽器の前に座るところから先生苦労しているので(笑)、何か手段は無いかなと思い読み始めたら、これが面白くなっちゃった。幼児教育だけでなくて、大人や動物(←え?)との付き合い方に通ずるところもすごくたくさんあるなと思い、色々と文献を読み漁っているところです。
それぞれのついての考え方や理念等は専門家がいらっしゃると思うので省略させてください。読んでいて私がへ~!とか、なるほどなぁ!とか思ったことメモしておきます。
◉子供の集中力について
経験的に小学校前の児童の集中力っていうのはほんとに5分から10分しか続かないなと思っていました。
でもそうではないと。集中を可能にする環境を作ってあげることが大事とのこと。これを研究したのがモンテッソーリ。
子供には敏感期と言うものがあって、例えばこの時期は秩序を大事にする、または視覚や聴覚などそれぞれの器官を使うことを大事にする時期、人との関わり合いを大事にする時期、これらはその年代によって大体分けられると言うのです。これは非常に私にとっては参考になりました。
◉知識の伝え方
あと何かを伝えたいときには、何か1つだけを取り出す。動作分析してそのパーツごとにゆっくり、そしてはっきりと伝える。
子供が行き詰まっているところを見極めてそこを丁寧に分析するということが大事なのだなと思いました。動作を見せる間言葉は使わない。黙ってやってみせる。
音楽講師としては限られた時間の中で、たくさんの技術や知識を伝えたいと思うところですが、子供たちにはお口チャックですね。
◉子供への言葉がけ
取り入れたいなと思ったのは言葉がけで、単純に綺麗とかすごいとかいう形容詞を使わないようにと言う話でした。
子供と大人の感覚が違って、大人がきれいと思うと子供がきれいと思う物は違うことが多々あると言う話でした。これも言われてみればそりゃそうだと思うのですが、最初に綺麗と言う形容詞を、大人が先に使ってしまうと子供はそれをそのまま刷り込んでしまう。そうなる前に子供にどう思うか、どう感じるか、そしてそれをどう表現するか、そこまで大人が待ってあげたほうがいいのかなあと言うふうに感じました。ここでも大人はお口チャックですよ(笑)。
後、子供がしていることに対して、すごーい、できたー(喜)とかではなく、やっている経過の子供の動きを実況中継するにとどめた方がいいみたい。
◉シュタイナー教育について
今これはまだ私は気になる本を全て読み終わっているわけではなくて、今感じていることのメモ書きにとどめますね。
シュタイナーは幼児教育だけでなく哲学的な理念そのものようです。幼児教育だけでなく芸術全般的に、建築や社会学などにも実践されているとのこと。少し宗教的な意味合いも含まれてくるのかなと思いました。実際ネットで調べていると”シュタイナー怪しい”といったような書き込みも見受けられるのですが(苦笑)、わたし的にはすごく共感できるところが多々ありましたので、これをもう少し踏み込んで考えていきたいと思っています。
今の時点で私が感じているのは、モンテッソーリがかなり実用的な幼児教育であるのに対して、こちらははもっとファンタジーを自由に子供に抱かせる教育なのかなと感じました。
1歳から7歳の間にすべての感覚を自由に育てる。この考えは私すごく好き。シュタイナー学校の子供たちは音楽を奏でて、また楽器を習うことが多いとのこと。これはいわゆるクラシックなどの早期教育とは全く違って、音楽や芸術は人生を豊かにしてくれるので早いうちからそれに触れると言う意味合いです。
音楽教育について、さらに面白いなと思ったのは、シュタイナーではペンタトニックを大事にしていて、レミソラシのみの五音階で出来た鉄琴を使ったり、小さなハープ(ライヤー)を現場で使うとのこと。それはシュタイナーが、7歳のまでの子供の意識にはこの音階が奏でるメロディーが快適で音が良いと考えたことに因るもの。
これって丸ごと中空調子じゃん!と箏弾きとしては思うのですが、もっと深く読み込んでいくと別な哲学が含まれているみたいなのでただ単純に、わらべうたや唱歌をすれば良いと言う話ではないみたい。それでも非常に興味深い話だなぁと思いました。
私的にこの桐の音楽院で伝えたい事は、音楽との関わり合い方。ツールが箏や三味線であるだけ。小さい頃音楽と楽しく向き合った時間を過ごせば、それが将来的に邦楽でなくとも、肯定的にそして積極的に、音楽と一生付き合っていけるのではないかなと最近考えています。というわけで、まぁいろいろ読んでいるところです。まだ続いています。もしこの本良いなぁと思ったら紹介しますね。
今まで読んだ本の中では、この本よかったよ!興味のある方はぜひ。
kidle unlimited で読めます。